「バーボンウイスキーの故郷【ケンタッキー州】についてですね?」
「それでは【ケンタッキー州】の環境をお話ししましょう」

アメリカ大陸の中東部に位置するケンタッキー州は、当初ヴァージニア州の一部でした。
アメリカ合衆国が正式に発足した1789年以降の1792年6月1日、ヴァージニア州から独立し、15番目の州として合衆国に加入しました。
東にはアパラチア山脈がそびえ、北部の州とはオハイオ川で分断されています。
その他州内には、ケンタッキー川、テネシー川、カンバーランド川が流れ、豊富な自然が溢れている牧草地です。
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現在、ケンタッキー州の土地の総面積は【約104,700km】で、全米第37位。
この面積は、東京都の約48倍、大阪府の約55倍、福岡県の約21倍の広さです。
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総人口は【約420万人】で、全米第26位。
この人口を『1kmの人口密度』で計算すると、平均して【約40人】程度であり、東京都の場合は約5,770人、大阪府の場合は約4,660人、福岡県の場合でも約1,015人ですから、総面積に対して、どれだけのんびりとした環境なのかが想像できます。
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州都は【フランクフォート】ですが、そこから南東約35kmに位置する【レキシントン】と共に『レキシントン・フランクフォート・リッチモンド大都市圏』を形成し、州の中心となっています。
【レキシントン】はケンタッキー州中心部、『ブルーグラス地方』に位置する工業都市。
【バーボンウイスキー】の蒸留所が立ち並ぶほか、競走馬飼育でも広く知られています。
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州最大の都市は【ルイヴィル市】で、州の西部にある工業都市です。
『ルイヴィル地区』にも多くの【バーボンウイスキー】の蒸留所が立ち並び、それ以外にも電気機器や農業機械などの機械工業も盛んです。
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ルイヴィル郊外にある競馬場『チャーチルダウンズ競馬場』で毎年5月の最初の土曜日に行われる【ケンタッキーダービー】は有名で、世界三大ダービーのひとつに数えられています。
このダービーの歴史は古く、1875年に『M・ルイス・クラーク大佐』の発案により開催、現在まで一度の中止も無く行われ続けています。
競争の前には、バーボンウイスキーをベースとしたカクテル【ミントジュレップ】を飲みながら、観客全員で『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』を歌うのが習慣。
この競争での優勝馬にはバラのレイが掛けられるため、別名【ラン・フォー・ザ・ローゼス】とも呼ばれています。
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ケンタッキー州は『ブルーグラス・ステート』と呼ばれ、牧草が一面に生い茂っています。
また『ライムストーンの地』とも呼ばれ、石灰質の地層により、カルシウムを豊富に含んだ土壌と水が、バーボンの原料であるトウモロコシの栽培や競走馬の飼育に適しています。
夏の気温は30度を超え、冬には氷点下まで下がる寒暖の激しい環境。
それこそがバーボン造りに適した、自然の恵みが生み出した、非常に恵まれた環境なのです。
バーボン

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【危機から生まれたアイデア商法】

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『ケンタッキー州から想像する物は?』の問いに、まず出てくる答えは【ケンタッキー・フライドチキン】でしょう。
そのフライドチキンの生みの親【カーネル・サンダース】は、1890年9月にインディアナ州ヘンリービルで生まれました。
1930年6月、ケンタッキー州コービンに、小さなレストラン『サンダース・カフェ』を造ったサンダース。
それはガソリンスタンド脇の倉庫に造られ、ガソリンスタンドのサービスの良さとレストランの味の良さで、たちまち評判となりました。
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ところが1950年代に入ると、高速道路の開通に伴い客足が激減。
それにより維持できなくなった店舗を手放し、そのレストランのメニューの中でも最も人気だった『フライドチキン』をワゴン車に積んで各地を回り、新しい商売を展開し始めました。
当時65歳だったサンダースの決断。
それは1940年に完成させたオリジナルレシピと、独特の調理法を教えてフランチャイズに加わってもらい歩合をもらうというアイデア商法。
これが現在の【ケンタッキー・フライドチキン】の始まりでした。
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その後フランチャイズ店を増やし続け、権利を譲渡した73歳の時には、チェーン店が600店舗を超えていたと言うのですから、そのパワーに驚きです。
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ちなみに【カーネル・サンダース】の本名は【ハーランド・サンダース】。
『カーネル』と言うのは『ケンタッキー・カーネル』と言うケンタッキー州に貢献した人に与えられる名誉称号で、サンダースは1935年に当時の州知事から与えられました。

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